≪ふるさと納税≫

ふるさと納税

(α君)最近はネットやニュースでよくふるさと納税について取り上げられているよね。

(β君)うん、昨夜も某番組でその出で立ちや仕組みについて説明していたよ。

(α君)最近は、企業の業績が安定していても個人の所得があがらない不安からも、節税対策としてだいぶ世間一般に認知されてきたみたいだね。

(β君)実は言葉は知っていても、実際に試す事はめんどくさそうなんだよな。

(α君)僕も、そうだったんだけど税金を安く抑えるために少しふるさと納税を勉強するために時間を投資しないかい。

(β君)それじゃあ少し教えてもらおうかな。分かり易い様に頼むで。

(α君)上から目線やね。まあええわ。良く聞いてよ。

 

1.ふるさと納税とは

(α君)まず、ふるさと納税は、最近こそ良く耳にするけど実際は結構前から自治体はこの制度を取り入れていたんだよ。ふるさと納税は実質負担額2,000円で今年1月~12月の1年間で寄付した額に応じて特産品を受け取れ、さらに来年の6月からの住民税(条件によっては所得税も)が控除されるおいしい制度の事だよ。

(β君)それは必ずしも自分の故郷に寄付しなくてもよかったんだよな。

(α君)そう、必ずしも寄付先は故郷にしなければならないなどの制約はなく、全国どこでも、何度でも、いくらでも可能だよ。

(β君)そんなおいしい話あるんかいな。

 

2.最近の傾向

(β君)だとしたら、あちこちに寄付して特産品を受け取ればめっちゃ得なわけで・・・。しかし、確定申告しなければならない制約もあったような・・・。うーん悩む。

(α君)最近は”ワンストップ制度”を用いれば5つの自治体までは確定申告なしで免税されるようになったんだ。このワンストップ制度はとても便利なんだ。

(β君)便利になったね。各自治体には何口でも寄付していいんだっけ?

(α君)基本的に1つの自治体には何口寄付してもよく、たとえ同一自治体に5口寄付しても1つの自治体には変わりはない。

(β君)ふーん、寄付する金額も大小かなり開きがあるな。うわ、50万円の温泉旅行券なんかもあるんや。

(α君)寄付の金額はおおよそ3,000円程から見つかる。一般的には1万円前後が多いかな。2017年初頭ぐらいまでは、返礼品の還元率が3~5割程度に安定している傾向にあったが、規制が入ってから多くても還元率が3割ぐらいに減ってしまったね。

(β君)例えば1万円寄付したらだいたい半額が戻ってきたけど、今では3割ぐらいの金額のものしかもらえなくなったわけだ。

(α君)自治体も競争だからね。それでも次年度の住民税が控除されると考えたらマシだよ。

 

3.控除について

(β君)控除の額ってどのくらいなん?

(α君)自分自身の所得に応じて控除される上限金額は決まっており、これを超えると単なる寄付となり、ふるさと納税のメリットを受けられなくなるよ。例えば、独身で年間所得が400万円の場合、控除される金額は42,000円となり、ここから負担金2,000円を引いた40,000円分は翌年の住民税から控除される。控除される上限は決まっているんだ。

(β君)2,000円というのはそういう事か。それでそれで。

(α君)つまり42,000円を超えた寄付をすると、控除金額の上限を超えてしまい、実質負担額は2,000円でふるさと納税の恩恵を受けられるにもかかわらず、もっと高い金額を負担してまで特産品をもらい、残りから住民税の控除を受けることになるので損をすることになる。

(β君)ということは、400万の年間所得の人が5万円を寄付に回したら42,000円は控除されるけど、8,000円は返礼品の分というわけか

(α君)お金のことになると、なかなか物わかりがいいね。

(β君)結局は損を最小限に抑えるためにも、自分の年間の所得を把握する事は重要なことなんだね。

 

4.ふるさと納税するタイミング

(β君)でも、人気の返礼品だとすぐに売り切れてしまうんじゃないの?何かこのタイミングがベストみたいなことってあるんかな。

(α君)ふるさと納税の最も熱を帯びる時期は年末であり、1年間の駆け込みと同時に自分自身の所得も源泉徴収にて確定するため、無駄なく寄付することが出来るからだ。なぜならその時にならないと自分の年間の所得が不確定なため、2,000円の負担で済むにもかかわらず、年間を通じて寄付した額が大きく、2,000円以上の負担で特産品を貰うはめになる可能性があるしね。

(β君)そうだね、自分の所得が確定したらすぐにでも納税した方がいいのか。

(α君)でも、時期的に地場産の返礼品が貰いたければ、その時期に欲しいものを貰わないと本末転倒だよ。

(β君)自分の欲しいものや年間の所得が決まった時点で申し込むことがベターだね。

 

 

5.ふるさと納税の申請の仕方

(β君)話を聞いているとすごく簡単に始められそうやね。

(α君)そう、今やネット環境さえあれば365日24時間申請が可能であり、閲覧できる情報量もサイトにより特色が分かれている。もし気に入った寄付先が見つかれば、ふるさとチョイスなどのサイトからや市のホームページへアクセスし寄付の申し出をすればよいしね。

(β君)欲しい商品+ふるさと納税でウェブ検索すると、複数の自治体が全面的にアピールしているね。仮に気に入ったサイトがあって、申込みするとしたらどのように手続きをすればいいのだろうか。

(α君)サイト内の必要事項を入力したうえで、その際に”ワンストップ制度”を使用するか問われるので、5か所以上の自治体に寄付の予定や特別な理由がない限りは、”使用する”を選択しよう。

(β君)え、それだけで完了?

(α君)そうだよ。後日、申請した自治体からワンストップ制度に関する申請書が郵送されてくる。近年は申請書作成時、捺印の他にもマイナンバーの記入が必要条件となった。

(β君)必ず申請書が送られてくるの?なんか送られない人もいるみたいだけど。

(α君)郵送がされない場合は、寄付先のホームページよりPDF形式の申請書をダウンロードし、必要事項を記入したのちに郵送すればよく、入金が完了すればとりあえずは終了だよ。その後は、寄付をしたことを証明する受領書や特産物が郵送されるのを待つ。受領書や特産物は別々に郵送されることが多く、確定申告の必要があれば受領書は捨てないようにしよう。さっきも言ったみたいに5か所以下の自治体に寄付する場合は確定申告は不要だからね。

(β君)早速やってみた。僕が見たサイトはヤフーが主催しており、支払いもヤフー決済ができるみたい。ワンストップ制度の申請を使用するを選択したので、しばらくしたら申請書が家に届くんだね。

(α君)やることが早いね。そのワンストップの申請書を提出したら、その自治体より受領書が郵送される。だいたいそのタイミングで返礼品が届くことが多いみたいだね。

 

6.ふるさと納税特産物を受け取った後の処置

数か月後・・・

(β君)受領書も返礼品も受け取ったよ~。もう何もしなくてもいいの?

(α君)ワンストップ制度を活用すれば、各自治体から地元の自治体に連絡が届くので、自分自身で手続きをする必要はないよ。ただし受領書は再発行されないので紛失には注意したい。6つを超える自治体への寄付やフリーランスの人が確定申告を行う場合は一度、各自治体に申し込み、入金した後で送られてくる受領書を元に申告をするんだけどね。

(β君)よし、今年の住民税がどれぐらい安くなっているか楽しみだ。